Tiramisu郵便

「私をひっぱりあげて」くれる数々のことを、綴ってみることにしました。

フィンランドのアメジスト

十年前、フィンランドに行ったとき、

ルオストという町に行った。

アメジストが有名みたいで、

ファームステイ先のおじさんが

連れて行ってくれた。

途中トナカイが普通に歩いていて、

おじさんが車をとめてくれた。

「ほら、トナカイだよ。」

デシガメで動画を撮っておいた。

 

今もそのアメジストを大切に持っている。

紫色のきれいな石。

 

カフェに入り、おじさんが、

ドーナツとコーヒーをごちそうしてくれた。

コーヒーはセルフで、

私が大きなマグカップに

七分目くらいに淹れたら、

おじさんがもっといれなさい、と言って、

なみなみと注いでくれた。

 

カフェではアメジストが売られていて、

私は小さなアメジストを買った。

 

ドーナツの味も覚えてないけれど、

このカフェで同じテーブルになった、

フィンランド人親子のことが忘れられない。

5歳くらいの息子と、

多分、今の私くらいの年齢のパパ。

 

息子は多分、私に興味がなくて、

ふん、って顔してた。

だけど、パパは興味があったみたい。

ガツガツではなく、奥ゆかしい感じで。

親切にしたかったのかもしれない。

 

パパは息子の素っ気なさを気にしながら、

自分のことを話してくれた。

 

「僕は、ここで妻のために

 アメジストのネックレスを買ったんだ。」

 

「my  wife」の発音、鮮明に覚えている。

買ったネックレスを見せてくれた。

はにかみながら。

箱を開ける手が少し、震えていた。

 

アメジストを見る度に、思い出す、

あのパパと子どものことを。

 

フィンランドは離婚率が高いそうだ。

でも、きっと、あの家族は幸せだろう。

あの、一切笑顔をくれなかった

息子ちゃんも、きっと大きくなって、

今頃、カッコ良くなっているんだろう。

あの親切なパパだもの。

 

おじさん、元気かな。

 

フィンランドに行きたい。

老後ではなく。

 

十年前に思い切って行ったフィンランド

行って、本当に良かった。

 

思い出しては、今に力をくれる。

 

よし!がんばるか!