おはようティラミス

「私をひっぱりあげて」くれる数々のことを、綴ってみることにしました。

カラス①

おはげ、という名のカラスがいる。

かれこれ、おはげとは五年近くの付き合いになる。よく行く公園の近辺に住んでいて、頭にずっと小さな丸い毛の生えていない場所がある。名前の由来はそこからきているわけで。先輩があのカラスが「おはげだよ」と教えてくれた。その時、名前があるなんてステキだなあ、と思った。

 

カラスは大嫌いだった。襲ってきそうだし、なんだか怖いし、フンはまるで狙ったかのように落としてくるし!

 

それが変わったのはいつからだろうか。カラスは賢い、というテレビを見たからか?ハリーポッターで確かカラスも出てきたからか?何かの影響で、カラスに対する嫌な気持ちはとても薄らいだ。今は嫌いじゃない。

 

この前、超マイペースなカラスを見た。車に何か固い食べ物(一体なんだったんだろう)をひいてもらいたくて、道路に置きに来る。それがマイペース過ぎて、運転のじゃまになっている。ププっとクラクションを鳴らしても動じない。ちょうどいい置き場所を懸命に探したいた模様。危ないけれど、へえ、と思った。

 

さて、おはげは今のところ、絶対に人を襲わない。襲っているところを見たことがない(おはげに限らず)。狙うのは食べ物だけ。この公園に来る人間は大丈夫だと信じている気がする。わたしたちは「信頼」関係が多分成立している。と私は思う。でも野生!それは肝に銘じておこう。

 

おはげはきっと何度目かの子育てを始めるのだと思う。今日は木に巣が作ってあって(仲間が教えてくれた)、二羽のおはげ夫婦であろうカラスが見張りをしていた。

去年は電柱に作ってあった。公園から眺めていたかったけれど、被害があるかもしれないから、ということで電力会社に依頼し撤去することになった。その時に知ったのだけど、雛がいたら確か撤去はできないそうだ。そうゆうルールなんだって。命だものね。

 

これから、きっと誕生するのだろう。おはげの子どもたちが。そう言えば、おはげじゃないけれど、別な公園の近くで雛が飛ぶ練習をしているのを見た。雛だとも気づかなかったけれど、通りすがりのおじいさんが「これは子どもだね。毛がふさふさしているのもの」「なかなか飛ばないねえ」と言って気づいた。娘とその光景をしばらく見た。「親が見てるね」とおじいさん。おじいさんはとてもよく見ている。

親であろうカラスは電柱からずっと見ていた。気づかなかった。親子を眺める。親はずっと見ている。「絶対にできるよ。大丈夫」と強く信じて見ていたのかもしれない。わたしたち人間のことも、害はないと判断したのかな。

 

ああ、雨がふってきた。音がやさしい、と思う。またカラスのことを書こうと思う。だからカラス①。