おはようティラミス

「私をひっぱりあげて」くれる数々のことを、綴ってみることにしました。

おばさんのことば

靴を洗っていた。

 

「ホントあつい」

「ねえ、あつい」

 

2人のおばさんが歩いていた。

マスクがあつい、という話しのようだった。

 

ひとりは知っているおばさんだった。

いつも必ず挨拶してくれるおばさん。

幼稚園の先生みたいにポケットのついた

エプロンをしてジャージをはいて

帽子をかぶっていつも歩いている。

目が合うと挨拶してくれる。

 

挨拶。

 

張り切って、おじさんに前はしてた。

そこまで年の変わらないおじさんに。

私もおばさん。

そしたら同僚のひとがくすっと笑ってた。

笑ってたから、

挨拶できなくなってしまって。

中学生ですか?って話しなんだけど。

なんだかどうやって挨拶したらいいか

分からなくなって

うつむいて通るようになった。

あなた中学生?

 

おじちゃんとおばちゃんにも

張り切って挨拶してたのに、それも

なんだかできなくなって。

なんでしょうねえ。

ほんとに中学生になっちゃった?

 

おばさんがこう言ってるのが聞こえた。

 

「のりこえましょう」とお友達に。

 

のりこえましょう、

って前を向いている言葉だなあと

思いながら、靴を洗った。