morina39の日記

こころ動いたこと、について

『八月のひかり』

ひさしぶりに、最初から最後までまじめに本を読んだ。図書館にある、子どもの新しい本コーナーで見つけた本。もくじにあるメニューがおいしそうだから、という理由で借りた。くくりとしては児童書だけど、大人が読んだっておもしろかった。おもしろい本に年齢ってつくづく関係ない。

『八月のひかり』中島信子著 2019.07.

子どもの貧困について、その暮らしぶりが小学生の女の子を通して書かれていた。友だちが前にそっと話してくれた様子とよく似ていた(貧困ではなかったかもしれないけれど)。幼い頃の友だちの恐怖と苦労を思った。でも、だから料理だって暮らしだって、仕事だって、今の友だちの信念が貫かれているんだなあ、と。読み終えて友だちのことばかり思う。元気にしているかなあ。

そして、この本を読んで「誰か」のことを思う。この本に出てくる小学生の美貴ちゃんのように、お腹を空かせている子がいるんだ。...思いを馳せることもなかった。見えない。こうゆうのは見えにくい。よけいに見ようとしなければ、見ないままでいられるのかもしれない。

本ってやっぱりいろんなものをくれる。ありがたい。美貴ちゃんのお母さんの言う言葉も良かった。

「家の中が汚れているのはいやなのね。お金がなくても、どんなに貧乏でもだらしない生活をしてはだめなの。礼儀正しく生きることも同じよ。挨拶がきちんとできることやうそを言わないこともみんな大事なの。」p35


美貴ちゃんはきっと今日も汗をかきながら洗濯を入れて、たたんで、キャベツをきれいに刻むことだろう。...そうだ包丁を研ごう。床もふこう。わたしもよく生きよう。いろんなものを自分なりに見て感じて生きようと思う。そんな「ひかり」をもらった。



最後のページにこう書いてあった。

「現代の日本では、十七歳以下の子供の七人に一人、およそ二七〇万人が貧困状態にあります。」